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Data No. BT-28 |
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初冬の津軽探訪 鶴ノ舞橋、立佞武多の館、弘前 | |
このじじばば切符の旅、東京から越後湯沢、新潟、秋田と北上するにつれて、列車を下りた時の冷気が段階的に強くなって、肌を刺す。11月28日朝、秋田から乗った特急列車の車窓は氷雨だった。 弘前駅で駅レンタカーを借り、更に国道を北上するにつれ、横殴りの雨がみぞれに変わり、それが急に晴れたかと思うと、今度は本物の雪が降ってきた。当地の天候はめまぐるしく変わる。 「ちょっと残念な天気だね。でも、せっかくだから、行くだけ行ってみようね。」
灰色の世界に現れた感動の光景 そんな北国の道をドライブ中、レンタカーのナビが左右逆の指示を出したりするので、同じところを一周させられて、「このクソ馬鹿ナビが!」と悪態をつきながら、あまり明るくない気持で、目的地に向った。 そして、人家が乏しくなった田舎道を、道路標識の方を信じて、更に進むと、空と湖の境目が分からないような灰色の風景の中に、突然、中世の雅の世界のような「鶴ノ舞橋」(つるのまいはし)が、さっそうと姿を現して、思わず皆さんが感動の声を上げる。まるで、中空に浮かんでいるよう。 悪天候の中だったので、期待が薄かった分、感動は大きかった。本当に美しい姿の橋だ。幸い、駐車場に車を停めて、橋を対岸まで渡って見物する間、氷雨も雪もパタリと止んでくれた。傘を使わずに済んだ。 全長300mのこの橋は、三連太鼓橋としては、日本一長い木橋で、津軽富士見湖を跨いでいる。決して古から存在している橋ではなく、平成になってから築造されたとのこと。富士見湖とは、津軽富士、岩木山を眺める湖ということ。今日は残念ながら、岩木山の姿は見えない。 詳しくは青森県鶴田町の観光案内ページに。岩木山が見える写真が掲載されています。
豪壮な立佞武多館へ 皆がウソのように気持が明るくなり、五所川原を目指す。馬鹿ナビも、この際ゆるそう。五所川原は2年近く前に滞在して、ストーブ列車を楽しんだが、最大の名物、立佞武多(たちねぶた)の館は、列車の遅れ等で、行きそこなっていた。 立佞武多館には、きわめてスムースに到着した。そしてJAF割引で入館券を買い、ジジババ切符(大休パス)を見せて絵葉書をいただき、エレベーターに乗って上に上がる。そして凄いものを見た。 先ずは3階でこの豪壮な立佞武多を見ながら、巨大スクリーンでの紹介映画を見る。そして更に4階に上がり、立佞武多の最上部から下を見下ろす。ちょっとゾクッとする高さだ。青森でも、ワ・ラッセというねぶたの展示館を見て、大いに感動したが、ここ五所川原の立佞武多は、その高さで勝負だ。 いやあ、青森県というのは、やることが凄い! 詳しくは、五所川原市、立佞武多の館ホームページを。
移動した弘前城 弘前へ戻る際、またまた馬鹿ナビに街の中をぐるぐる振り回された。明らかに来たときと違う道を指示されるのだ。もう道路の標識しか信じない。 15:00頃、弘前市役所の駐車場に車を停めて、弘前城を探訪する。ここは過去2度ほど訪れたが、今は石垣の修理のため、本丸が別の場所に移されているのを見物する。 これが本来の弘前城の姿(ネットで入手の画像) この弘前城は、上記写真の右側白い石垣部分が膨れているため、地震で崩壊する危険があるので、全部石垣を解体して築造しなおすのだとのこと。石垣の各石には全てもとの場所に戻せるよう、番号がふられていた。元の姿に戻るには、10年くらいかかるとのこと。こんな移動した弘前城を見るのも一興です。 詳しくは、弘前公園ホームページを。
弘前名物を食べて温まる この日は、温泉大浴場付のドーミーイン弘前に宿泊し、温泉で温まってから、ホテル近くの居酒屋で、名物料理の夕食を楽しみます。同行のRSさんご希望のメニューをターゲットにして大いに楽しみました。イガメンチ(イカメンチ)が必須です。 翌日は名物アップルパイで仕上げ!
なに、アオモリケンって? 最終日、11月29日は、弘前から再び「つがる1号」に乗り新青森駅へ。そこから東京へ戻る新幹線に乗る前、新青森駅近くの青森県立美術館を探訪。案内嬢が、「館内は撮影禁止です。でもアオモリケンだけは大丈夫です」と仰る。まあ、美術館というものは展示品を写真に撮るのは、大半のところで禁止でしょう。でも、アオモリケンって、一体なんだ?ここは青森県でしょう? それは館内を巡って初めて分かりました。正体はコレでした。 この美術館は、かなり立派な美術館で、その規模には驚かされた。棟方志功のコーナーなど、展示物の内容も素晴らしい。青森に来たら、一見の価値はあります。 それにしても、昨日から津軽を巡ってきて、青森県というのは、なんてお金持ちの県なんだろうと驚かされます。作るもの、見せるもののスケールが、他所とはケタが違うような気がします。今まで青森県で見たもの、聞いたもの、ふるさとの新潟県では、ちょっと無いものばかりです。 青森県の食材を詰め込んだ駅弁「青森物語」 新潟県にも、埼玉県にも、ぜひ行ってみたいと思わせるような、もう少し魅力のあるものが欲しいな。そんなことを考えながら、新青森駅から帰りの新幹線の中で、青森県名産品がたくさん詰まった豪華駅弁(1,500円)をゆっくりゆっくりいただきました。■
参考リンク: ● この旅の前半、現美新幹線の旅 | |
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