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Data No. 219 |
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伊豆諸島、八丈島探訪 | |||
空港を出ると、明るい南国、亜熱帯の土地なのに、東京よりも風が冷たい。空港近くで、パジェロミニを借り、一路八丈富士を目指す。車は「品川」ナンバーだ。
舗装された車道は、山のかなり高いところまで通じている。急な傾斜をパジェロミニは、ちと喧しいエンジン音を立てて喘ぎながら登る。登りきると、山の中腹をぐるりと一周する舗装道に出て、そこを右に僅かに進んだところが登山口(標高550m)だった。ここから山頂までの標高差は約300mとのこと。 この登山口付近からでも、海抜ゼロメートルが見下ろせるので、高度感はかなり凄い。島はひょうたん型で、両側が山岳地帯、中央の平野部に町と空港がある。 登山道に入ると、樹木が繁っているため、しばらく展望は利かない。階段状の山道というのは、とても疲れる。山頂部のお鉢の縁まで1,280段。そんなためか、写真のように、片側にはコンクリートで平坦に固められた道が設けられていたので、私は当然そこを登る。 登山口から約40分、樹木が次第に低くなり、頭上が開けてくると、山頂火口(お鉢)の縁にでた。お鉢はぽっかりと大きな穴で、その中にまた別の隆起がある。その火口内の小山は周囲が亀裂で、隔絶された別世界の様相だ。このお鉢の縁を時計回りにしばらく登ったところが八丈富士の山頂だ。 海から直接突き上がっている山だ 海と崖を見下ろしながら、お鉢を回る。溶岩で固まったお鉢なので、切り立った個所や、深い溝を跨ぐようなところもある。ルートには「お鉢」という案内が要所要所にあるので、それを頼りに歩けば、特別な危険はないが、高度感は凄いので、高所恐怖症の人には冷や汗かもしれない。 登山口から、1時間強で、標高854.3mの八丈富士山頂に着いた。伊豆諸島で一番高い山だ。海から直接競りあがっている山なので、854.3mという高度差は、感動もの。山頂には、誰もいなかった。というよりも、登下山中、誰にも会わなかった。年間で、穏やかな快晴日数が9日ほどしかないという八丈島で(本当かしらん?)、好天下で登頂できた喜びは、とても大きかった。実はこれ、前の週に計画していた旅行だった。しかし、羽田まで来たのに、飛行機が強風で欠航になったので、仕切り直しての旅だった。 体力と時間を節約のため、お鉢めぐりは割愛した。今回の旅ののもう一つの目的は、島に7箇所あるという温泉を探訪することだ。 島の情緒を満喫して 下山後は、島の反対側にある「みはらしの湯」という温泉センターで、大海原を見渡しながら汗を流し、夕方、予約しておいた宿に投宿。亜熱帯の森の中にある静かな静かな宿で、素朴な美味しい島料理を島名産の焼酎お湯割りと共に楽しみ、ぐっすりと眠った。
翌日は夕方の羽田へ帰る便まで、島の温泉を4箇所巡る。海の傍だから仕方ないが、温泉の湯はみな塩気が多い。最後は湯疲れしたので、空港近くの植物公園を散策し、ビジターセンターで島紹介映画を見て、15:30パジェロミニを返車。空港のレストランで、夕食がてら、好天に恵まれた、この旅の成功の祝杯をあげる。この島は、町もゆったりしているし、ガツガツしたものが無くて、居心地が良い。またいつか、もう少しのんびり滞在してみたい。■
八丈島旅行行程 2017年4月24日(月曜) 2017年4月25日(火曜)
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