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Data No. 173


Data: 
訪問日: 2009年6月7日〜8日
地域: 福島県、尾瀬、南会津
標高: ---
天候: 晴れ
同行者: SI君とご家族

久し振りの尾瀬沼

 そしてヒメサユリの里


8年ぶりの尾瀬

  20代はじめ頃から両手を2回使うくらいの回数、尾瀬には通った。しかし、2001年秋以来、8年間、尾瀬とはご無沙汰してしまった。尾瀬のオーバーユースが問題になって久しい。そして実際、人が多い。そんなわけで、私自身は、偉ぶるつもりは無いが、なるべく尾瀬に頻繁に行かないこと、そして行っても尾瀬には泊らないことが、自然保護になるのかな、と意識的に自重してきたせいもある。

  このたび、郷里の旧友SI君が、80歳と、ご高齢になった岳父に、足腰がまだ元気なうちに、是非尾瀬を見せてやりたいという熱意に賛同し、案内役として、8年ぶりに尾瀬沼を探訪することになった。SI君の岳父は、材木屋を経営されてきたので、樹木には詳しい自然通であり、温泉発掘にも心血を注いできたインテリ派だ。

  混雑する土曜日を外し、郷里の十日町を日曜早朝に出発し、なるべく早い時間のうちに尾瀬沼を探訪し、宿泊は尾瀬を外して、南会津の、のどかな山里の温泉を選んだ。高齢者に無理のないコースとしては、福島県側の沼山峠から尾瀬沼のピストンが一番であろう。

  いまさら、尾瀬とはどんなところか、何をした、どこを歩いたなんて、私は書かない。SI君の岳父の無理なく歩けるペースに合わせて歩き、他人の1.5〜2倍の時間をかけたので、水芭蕉が盛りの尾瀬の大自然を楽しんでいただけたことと思う。 

  
          この老若男女のメンバーで沼山峠を出発                      期待通りに咲いていた水芭蕉

  
            水芭蕉に加えて、リュウキンカも見頃                   尾瀬沼畔の水芭蕉群落

   
            尾瀬沼の畔でランチタイム(背景は燧ケ岳)

 

 ヒメサユリの里

  尾瀬を下りて泊ったのは、檜枝岐温泉から更に只見方向に下った、旧南郷村(現在は南会津町)の、さかい温泉「さゆり荘」である。ここは旧南郷村の村営の宿で、8年前に泊ったときに印象が良かったので、今回も選んだ。

  この地域で、これから見頃になるのが「ヒメサユリ」の花である。「ヒメサユリ(別名:オトメユリ)」とは、「ウィキペディア」によると、

「日本特産のユリで、宮城県南部、及び新潟県、福島県、山形県が県境を接する飯豊連峰、吾妻山、守門岳周辺にしか群生していない貴重な植物。野生種は環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)、及び国際自然保護連合(IUCN)の「レッドリスト」ではEndangered (EN)に指定されている絶滅危惧種でもある。

高さは30〜50cm程度。鱗茎は卵形で、葉は広披針形をしている。開花時期は6月〜8月で、花は筒形で横向きに開く。花径は5〜6cm程、長さは8cm程度。花は薄いピンク色で斑点がないのが特徴。ヤマユリほどではないが、花の香りは甘くとても濃厚である。尚、良く似たユリにササユリがあるが、オトメユリはおしべの先が黄色くなっているところで区別される。」(以上、ウィキペディアよりそのまま抜粋

  泊った宿の名前「さゆり荘」は、このヒメサユリの名所であることに由来する。私自身、このヒメサユリを見たのは、過去に1回、飯豊山の山頂だけである。飯豊山では決して「群生」していたわけではないが、今まで見たことが無い、清楚なピンクのユリの花に、思わず目を見張った。今回は、それ以来だ。のんびり温泉に滞在した翌朝、宿の裏側にあるスキー場のゲレンデ内にある「駒止湿原」が、その名所であった。

  朝、フロントの人に尋ねたら、今は1〜2分咲きだとのこと。しかし、我々の実感では、もう少し咲いていたような気がする。もし、これで1〜2分咲きだとしたら、満開になったら、それはそれは凄いものであろう。

  
                 可憐なピンクのヒメサユリ                     南郷スキー場ゲレンデ内の群生地

  
               満開になったら、さぞかし見事だろう。             キレイだが、帰路至る所に咲いてきたウツギの花


  尾瀬の単なる往復だけでは見逃してしまいがちな、周辺各地にも、捨てがたい魅力があるものだ。この日は、ヒメサユリを探勝後、只見町から国道252号線を十日町に戻る。今回の自然探勝旅行が、SI君の岳父にとって、良き体験になっていただけたならば、私としてもうれしい。■

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