Data No. 152 |
データ: |
越後 平標山
|
|
この平標山(たいらっぴょうやま)は故郷新潟県にあり、以前から気になっていた山だ。数え切れないほど通過したR17に登山口があるが、まだこの山の姿を私は一度も視認したことは無い。百名山でも二百名山でもないが、谷川岳より標高の高い谷川連峰の山ということで、登頂の機会を狙っていた。 10月17日の金曜夜、関越道を飛ばして、23:45、R17の火打峠にある元橋登山口駐車場に到着。 明けた18日朝は快晴。続々とマイカーやタクシーが到着し、大勢の人々が出発して行った。意外と人気のある山だ。我々も、7:20出発。登山口から、いきなり急登が始まる。しかし、登山道は良く整備されていて、歩き易い。樹林帯を抜け出すと、背後には傾斜湿原の山頂を持つ苗場山が美しい。そして「苗場山」とは全く別の場所である苗場スキー場の雪の無いゲレンデが麓に大きく見えてくる。 ところが、途中でNS君がギブアップ宣言した。寝不足が祟り、体調不良らしい。MKさんは、よくある事なので心配は要らないと言う。可哀想な気もしたが、車のキーを渡して3人で登山続行。 登山口からすぐ上に見えていた送電線の鉄塔は、いつまで経っても近付かない。見かけよりもはるかに高い鉄塔だったので、麓では塔の上部だけが、すぐ近くに見えていたのだ。 急登はまだまだ続いたが、9:10にようやく標高1,613.6mの松手山に到着。展望が開け、背後には苗場山の姿が凛々しく、行く手はどっしりとした山容の平標山が明るい緑の笹原に包まれて聳える。軽い気持ちで計画した山だが、なかなか貫禄がある。此処から上は森林限界を越えている。麓を見下ろすと山肌の紅葉が鮮やかだ。 樹林帯を抜け出た松手山から、しばらく緩やかな道を歩くが、やがて再び階段状の急斜面を登る。登山道は勿体無い位によく整備されていて、歩き易い。階段状の急斜面を登り切ると展望の良い尾根道が続く。北方には越後三山、巻機山などが姿を見せる。しかし、山頂には、地図のコースタイムを過ぎても到着しない。我々の足が遅いとは思えないが、昭文社の登山地図によくあるスーパーマン用コースタイムなのか。 まだかまだかと思いながらゆるい登り下りを繰り返し、10:30にようやく標高1,983.7mの平標山に到着した。ここで当初予定していた仙ノ倉山の登頂は諦めた。思いの外、時間がかかったし、麓で待っているNS君をあまり待たせたくない。 山頂の眺めは素晴らしい。仙ノ倉山への稜線は広大な緑の草原で、快適そうな木道が続いている。その後ろに見えるのが谷川岳であるが、意外と貫禄が無い。関越道を東京方面から水上に向かうと双耳峰を天に突く谷川岳の姿は本当に堂々として美しい。しかし、こちら越後側から見ると周囲は谷川岳よりも高いか、肩を並べる山ばかりなので、あの谷川岳はごく平凡な見栄えの山なのだ。 右手奥に見えるのは谷川岳 仙ノ倉山を断念したら、ここでゆっくり出来る。ビニールシートを敷き、登山靴を脱いでリラックスモード。ビールを開けて、ジャーマンハンバーグとキムチ鍋をたらふく食べる。NS君の居ないのが残念だが、4人分の食料を3人で平らげたので超満腹。山頂宴会場から腰を上げたのは12:45であった。 山頂には入れ代わり立ち代り大勢の人が来た。その半分は仙ノ倉山を目指す。いずれにしても、この平標山で2時間も腰を据えたのは我々だけだった。 下山は平元新道を下る。ここも階段状の歩き易い道で、遥か下に見えていた平標山ノ家へは意外と短時間で到着した。一旦曇りかけた空は再び青空が広がり、のびやかな平標山の姿が美しく望まれる。期待していなかったが、小屋ではバッジを売っていたので私は大喜び。 小屋からは樹林帯に突入し、階段状の急斜面を延々と下る。麓に下るに連れて鮮やかな紅葉・黄葉に我々の身体が包まれて行く。非常に歩き易いステップで階段が切ってある。これから小屋に泊って明日山頂を目指す人の姿が多かった。今宵の小屋は相当混雑しそうだ。 やがて登山道は砂利敷の車道に合流するが、ここは一般車は入れない。途中から別荘地になり、結構大きな別荘が沢山ある。しかし、豪雪に見舞われるこの地で、快適な別荘生活を送れるのは一年のうち、どのくらいあるだろう。スキー場からも遠いし、真冬は使い物にならない。 15時前、元橋に帰着。NS君はすっかり元気を取り戻していて安心した。R17を戻り、猿ヶ京温泉で汗を流して帰京。 平標山は素晴らしい山だった。私がこれまでに登った百名山のうちの幾つかを確実に凌ぐ山だ。アクセスが便利で、展望も素晴らしいので、仙ノ倉山とセットにして、近い将来に再訪したい。■
平標山登山行程 10月17日(金曜)
|