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Data No. 141

 データ:
 登頂日: 1998年12月19日
 標高: 
 場所: 群馬県
 天候: 快晴
 登頂時の年齢: 44歳
 同行者: RSさん、FKさん、MKさん


上州 妙義山中間道

 



【不気味なイメージがぬぐえない山】

  妙義山は、上信越道、上越新幹線や関越道からも、その奇怪な岩峰群を見る事が出来る。この山は一つのピークをもって妙義山と称するのではなく、1103.8mの最高峰相馬岳や白雲山を始めとする幾つかの岩峰群の総称であり、また谷を隔てて、表妙義、裏妙義に分かれている。標高は低いが、とても目を引く山である。

  私には、その「妙義山」に、悪印象をいつまでも払拭出来ない理由があった。それは私が子供の頃に群馬県内で発生したベレー帽をかぶった中年男による連続女性殺人事件だ。言葉巧みに若い女性を誘惑しては車に乗せて、次から次と殺し、この妙義山や赤城山の麓に埋めたという凶悪事件であり、この妙義山という名前は、それゆえに記憶から消えなかった。

  数十年の時の流れは、そんな悲劇の印象をも風化させるものなのか。MKさんから、今年の山行の締め括りに忘年会を兼ねて、妙義山を歩こうという誘いに対し、ホイホイと気軽に乗った。

  妙義山は、岩登りをやる人には魅力的だが、岩峰の頂上に立つには、かなりな技術が必要だし、高所恐怖症でも無理である。君子危うきに近寄らず。今回は、山頂に立つのではなく、山腹をトラバースするようにつけられた「中間道」と呼ばれる探勝ルートを歩き、磯部温泉に一泊して忘年会をしようというもの。
 

【奇岩探勝ルートをのんびり歩く】

  土曜日早朝にFKさんと車で関越〜上信越道をドライブ。9:40、松井田駅にて全員が集合。松井田駅から妙義山神社へは、ほんの一投足である。岩峰の中腹に「大」の文字が浮いている、その麓が表妙義の玄関である妙義神社だ。そこの駐車場に10:00到着。

      
        妙義山第一石門                  中之岳神社から仰ぐ妙義山

  紅葉が終わり、冬枯れの樹林帯の中の車道を約一時間歩くと、ぽっかりと口を開けた巨大な岩の門が姿を現す。これはもちろん人工的なものではなく、大自然の造形である。それにしても、見事なまでに整ったアーチだ。このような石門が幾つか点在していて、石門探勝コースが設けられている。そこから更に進むと、大駐車場のある中之岳神社である。ここから仰ぐ妙義山は迫力があって素晴らしい。一月前ならば、岩峰と紅葉の組合せが掛け軸の絵のように素晴らしかったのではないだろうか。

  「関東ふれあいの道」でもある中間道はあの絶壁の中腹に付けられているのだが、ここから見ると、人間が歩けるような道があるようには見えない。果たしてどんなスリルが味わえるのか。

  
         妙義山の岩峰群                          あそこの東屋でゆっくりランチした

  鳥居をくぐり中之岳神社に参拝後、「見晴台」に登る。急傾斜だが、安全に歩けるようにステップが切ってある。見晴台から仰ぐ岩峰は更に凄い迫力だ。空飛ぶ生き物と魔王以外は、いかなる者でも山頂に立つことなど許すまいという姿である。谷川岳も、穂高岳も、岩登りの名所であるが、それは山の一部であって、安全な一般登山道が設けられており、時間をかければ誰でも山頂に立てる。しかし、それらの山より標高の劣るこの妙義山は、「一般登山道」なる代物を設けることを、完全に拒絶した姿だ。

  見晴台を下ると、大きな石門の前に東屋の立つ広場があり、気持良い休憩場所になっている。師走ではあるが、無風快晴の小春日和なので、陽光の降り注ぐテーブルとベンチで食事会を催す。この広場は、巨大な第四石門のアーチの下であり、そのアーチの向こうに、下界に砲口を向けた「大砲岩」が覗いている。この妙義山が、人間を威嚇して、接近を拒む為に意図的に偽装した造形のようである。そんな大自然の神秘を楽しみ、下界の風景を眺めながらの食事会は、まことに快適だった。

      ランチタイムを楽しんだ第4石門前で

  食事を終え、出発点の妙義神社へ向け中間道をハイキングする。麓からでは、あんな絶壁に歩ける道などある筈がない、と思っていたが、オーバーハングした岩壁の下をくり貫くようにルートが切られてあり、手すりも付いている。そして要所には鉄梯子も掛けられており、慎重に行動すれば危険は無い。しかし、日が陰ると陰気な雰囲気も漂い、一人では歩きたくないと思う。

  岩の造形を楽しみながら歩くのは前半だけで、後半は退屈なルートだ。所々、見晴所があるが、コース最初の見晴台ほどの感動を与えてくれるものではない。左手頭上に「大」の文字のある神社奥の院への道もあるが、そこは割愛して妙義神社へ直行。最後に妙義神社に参拝し、駐車場に戻った時は既に日暮れ近い午後4時になっていた。

       中間道は、岩壁を削った道を歩いて行く

  今宵の宿、磯部温泉の「かんぽの宿磯部」で、山の汗を流し、夕食は、ささやかな忘年会とする。磯部温泉は舌切りスズメの言い伝えもあり、由緒ある効能豊富な温泉だ。泉質は、重曹食塩泉。しかし、この宿の大浴場はがっかりした。折角の天然温泉なのに、大浴場の一角にある漢方薬草風呂の臭いがひどく鼻につく。温泉が出ない大浴場では薬草風呂は重宝されるだろうが、余計なサービスは不要である。

      磯部温泉で忘年会を兼ねた夕食 


  明けた日曜日は、打って変わって冷たい北風が吹き荒れる。榛名山神社を参拝後、榛名湖畔でアウトドアランチをと思っていたが、あまりにも寒く、雪も舞う状態なので、車の中で食べた。そして榛名湖温泉で身体を暖めて夕刻に帰京。あまりにも快適な昨日の小春日和、そして一気に冬将軍が牙をむいた今日1日。ハイライトの妙義山を、願っても無い好条件で楽しませてもらったことに感謝せずにいられない。■

 

妙義山ハイキング行程

1998年12月19日(土曜日)
入間市駅7:20 ===(関越、上信越道松井田IC)=== 9:25 松井田駅 9:45 === 10:00 妙義神社 10:10 --- 11:00 中之岳神社 --- 見晴台 --- 11:45 第四石門前(昼食会) 14;00 --- 15:30 妙義神社参拝 --- 15:50 駐車場 16:00 === 16:20 磯部温泉「かんぽの宿磯部」に投宿

12月20日(日曜日)
磯部温泉10:00 === 11:10 榛名神社 11:50 === 12:05 榛名湖(昼食後、ゆうすげ元湯で温泉入浴)15:00 === 17:15 レストラン蘭で夕食 18:00 === 18:10 小手指駅で解散 === 18:30 入間帰着

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