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Data No. 46 |
データ: |
日光 男体山
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9月8日(金曜)~9日(土曜) 男体山は、テレビでも新聞でも、奥日光の景色が出るときには、中禅寺湖と共に、必ずその背景として、誰もが見慣れた山だと思う。深田久弥が日本百名山に選んだ山でもある。勤務先では、同僚や先輩が近頃登山・ハイキングに興味を持ち出し、何処かの山へ行こうという機運が盛り上がっていた。そこで、私自身が以前から密かに狙っていた男体山を目的地として選んだ。およそ山登りなど、全く関心が無かろうと思っていたO君も、故郷栃木県の名山だからと、参加することになった。 金曜夜、5名が2台の車に分乗し、関越道、沼田、金精峠経由で日光を目指す。午前1:30、中禅寺湖畔二荒山神社前の駐車場に到着。早速ビールで乾杯する。次々に缶が空になる。こんなに飲んで大丈夫かな、と心配する程だ。もう時間は2:30。まだ飲みたそうな皆を促して車に戻り、仮眠する。9月に入っても残暑の衰えない関東で、標高1,200mの中禅寺湖畔も寒くはなかった。空には星が瞬き、明日の好天に期待を持たせる。 【酔い覚ましの登山開始】 5:30、FKさんが最初に起き、皆次第に目を覚ます。空は晴れているが頭が重い。やはり飲み過ぎだ。コーヒーを沸かし、軽い朝食をとる。FKさんは食欲が無さそうで少々心配だ。6:25、支度を整え出発。 男体山は二荒山神社のご神体なので、社務所に寄って登拝申し込みをし、一人500円を払い、お守りをもらう。律儀にお参りをしたのは私だけ。登拝門をくぐると、早速階段状の登りとなる。酔いが醒めていない身体には辛いところだ。階段状の登りはしばらくで終わり、山道の急登となった。私は次第に酔いが抜けてきたが、FKさんとO君が青い顔をして辛そうだ。酒に強いMOさんとSさんは、ケロリとしている。鬱蒼とした樹林帯の中を40分ほど登ると、三合目から四合目迄緩やかな舗装道路になり、ホッと一息つける。呼吸を整えられる良い中休みになった。 四合目で鳥居を潜り、再び山道の急登が始まる。苦しいながらも振り返れば中禅寺湖の湖面が美しい。何時の間にか、Sさんは一人で先に行ってしまい、完全に視界から消え去った。我々はバテ気味の二人に合わせてゆっくり歩く。一合登るのに約20分を要し、その間に小休止を入れる。傾斜が全く緩むことの無い樹林帯の登りだ。しかし、これまで雨が降り続いたにも拘らず、登山道は乾いていて有難い。 八合目になると、視界が開けてきて、中禅寺湖と湖畔の温泉街が箱庭のように見える。O君は山頂が近付くと元気を回復したが、FKさんは足が攣りそうだという。山頂に近付くと一旦傾斜が緩むが、山頂直下は再び滑り易いザレ場の急登だ。さあ、頂上まで、もうひと頑張りという所で、とうとうFKさんの足が攣ってしまい、しゃがみこんでしまったが、弱音を吐かないのは偉い。山頂ではSさんが心配そうに見下ろしていた。 二荒山神社から3時間40分をかけ、10:05に漸く全員が2,484mの男体山頂上を踏む。頂上に着くと、麓から湧き上がったガスが視界を閉ざす。しかし天候が急に崩れる気配も無いので、頂上の二荒山神社の奥宮前でささやかな昼餐会。ビール2本、赤白のワイン、焼き鳥、ウィンナーソーセージ、ベーコンポテト、果物の缶詰などで、私の重い荷物の殆どを空にした。頭上には時折青空が広がる。雲上の宴会は気分が良い。 腹ごしらえを終えたところで、周囲の景色を楽しむ。北側の表連山方面はガスが切れて展望が得られた。初めて本格的な登山をしたO君とFKさんも、ようやく表情が緩む。「こんなきつい山に連れてこられて...」と恨まれるよりも、「ああ、こんな山に自分も登れたんだ」と喜んでもらえれば本望である。 11:30下山にかかる。喘ぎ喘ぎ登った道を、下りもほぼ同じ時間をかけて下る。FKさんの足の痙攣も、下るにつれて次第に回復した。下山中に初めて他のハイカーとすれ違う。
14:00、二荒山神社に帰着。湯本温泉の、300円の温泉共同浴場で山の汗を流す。帰路は、ほとんどFKさんに運転してもらう。疲れているのに申し訳ないと思うが、若葉マークの私とは運転技術があまりにも違うので、私が代わりましょうとは言えない。しかし、まぶたが非常に重たかったのが、それ以上の理由だ。 21時帰宅。ビールを1本飲んだら、もう一度風呂に入る元気は無く、布団も敷かず眠ってしまった。■
男体山登山行程 9月8日(金曜) 9月9日(土曜) |