Data No.2 |
データ: |
会津 磐梯山 |
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9月8日(金曜日) AT君と夜8時過ぎに池袋で待ち合わせ、時間潰しにボウリングをした後23:00に上野駅へ。23:55発の最終列車、急行ばんだい6号会津若松行に乗車。幸い、車内は空いていて、4人掛けボックスに足を延ばせた。ボウリングで疲れた足を投げ出し、安いウィスキーとコーラをチビチビ。良い気持になった後、必死に眠る努力をしたが、なかなか眠れない。やっと少しばかりうとうとした頃、郡山駅に到着し、大勢の乗客がホームのそば屋から買ってきたそばやうどんを、夜中だというのに一斉に「ズルズルズルーッ!」「ピチャピチャ、クチャクチャ!」と思い切り激しい音を立ててすすりだす。20分も停車するのだから、他の人が寝ている車内になど持ち込まずに、ホームで食べてくれば良いではないか。折角の眠りを完全に妨害され非常に腹が立った。全く垢抜けないカッペちゃん達よ! 9月9日(土曜日) 眠り足りないまま、終点の会津若松に5:12到着。社内でも指折りのネボ助であるAT君を揺り起こして下車。バスの時間までかなりあるので、待合室で仮眠し、喫茶店のモーニングサービスを取って時間をつぶす。また、旅館案内所で、熱塩温泉の旅館を一人6千円で予約した。 9:10、ようやく磐梯高原行バスが発車。凡そ一時間で標高1,200mの猫魔八方台に到着。此処からの登山が磐梯山への最短経路である。ヘビに会うのがイヤなので、一緒に降りた中年夫婦の後を歩こうと思ったが、なかなか歩き出す気配が無く、仕方なしに10:20出発。ジープなら走れそうな山道を30分程歩くと硫黄の臭いが微かに漂う中ノ湯温泉の一軒宿。そこを過ぎると次第に傾斜が急になった。11:00、第一回目の休憩。 12:45、下山にかかる。喘ぎながら登った坂道を口笛でも吹きながら快調に下る。何時の間にか雲が広がり、ちょっぴり雨が降ってきたのでジャンパーを頭から被ったが、暑いので止めた。幸い、ほんの通り雨で直ぐに止んだ。40分程で中ノ湯に到着。ここから八方台への道から別れて檜原湖畔に出る道を下る。勢いにまかせて下って行くと、噴火でえぐり取られた磐梯山の裏側斜面が露わに見えてきた。草木も生えず、白っぽい地肌がいまだに生々しい感じ。途中には気持悪い程真っ赤な色をした沼もあった。湖畔までの距離はかなりあった。スキー場の斜面を下り、車も通れる砂利道を延々と歩き、くたくたになった。途中で、道路工事のおっさんが近道を教えてくれ、15:10、漸く檜原湖畔の磐梯高原バス停に到着。自動販売機で買った缶コーヒーが渇いた喉に最高に美味かった。振り返れば、今下ってきた磐梯山が「お疲れ様」と労ってくれているよう。 という訳で、19:30、ようやく熱塩温泉「ホテルふじや」の部屋に落ち着くことが出来た。早速、弱食塩泉で「子宝の湯」、皮膚病に効くと言われる温泉に入浴して山の汗を流し、その後たらふく飯を食べた。AT君とおひつ一つでは足りずに、お替りをして、二人とも動けないほど満腹になった。歩き疲れてヒリヒリする足をゆっくり休めて、その晩はくつろいだ。 9月10日(日曜日) 7:55、女中さんの声で目が覚める。良く眠れたが、さすがに足が痛い。眠り足りないというAT君を部屋に残し、一人で朝風呂に入る。その後、朝飯も二人でご飯が空っぽになるまで平らげた。女中さんはびっくりしたに違いない。 8:55、バスで喜多方に出る。周遊券で乗れる列車は乗りたくても走っていない。会津若松の「御薬園」でのんびり時間をつぶし、14:32の急行奥只見で小出に向かう。見事にガラ空きの列車だった。ひなびた山間の谷間を急ぐでもなく走る我々の貸切同然の列車から初秋の風景を楽しむ。この路線は、きっと紅葉が素晴らしいだろう。小出に着くと、やっと文明世界に戻ったような気がした。小出から18:01発の特急「とき11号」に乗車。のろのろとローカル線を走ってきた我々には、「とき」のスピードがえらく速くて快適であった。 翌日、無理やり私に付き合い山登りをさせられたAT君は、ふくらはぎにサロンパスを貼り、足を引きずって出社していた。さぞかし私を恨んだことであろう。■
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行 程 9月10日(日曜日) |