Data No. 139 |
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北信州 飯縄山 志賀高原 笠岳
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この秋の連休は、北信州の素晴らしい山旅を満喫した。それというのも、A信金湯田中保養所を使わせてもらえたからである。 金曜夜、関越・上信越道を飛ばし、0時過ぎに湯田中到着。今年の冬開催された長野冬季五輪のお陰で道路は本当に良くなった。かつての半分の所要時間で湯田中到着。到着後に、ゆっくり寛ぐ時間が持てるのはありがたい。 10月10日(土曜日、体育の日) 夜が明けると快晴だった。この日は以前から登ってみたかった飯縄山(いいづなやま)を目指す。保養所の窓からは、飯縄山を始めとする「北信五岳」が良く見渡せるのだ。 飯縄山は、善光寺平を見下ろすように、裾野を引いてそびえるコニーデ型の休火山であり、山頂には飯縄神社が祭られ、昔は修験道が盛んであったという。この「いいづなやま」は「飯綱山」と書かれることが多いが、「飯縄山」が正しい。山と神社は「飯縄」と書き、麓の別荘地は「飯綱」と書く。白馬岳(しろうまだけ)と白馬村(はくばむら)もそうだが、長野県は、もっと歴史を重んじた、紛らわしくない地名設定を出来ないものか。 朝8時前に湯田中を車で出発し、8:50飯縄山麓の飯綱高原別荘地にある南登山道の入口到着。駐車スペースと公衆トイレがあり、小ぶりの鳥居が立つ。9:07出発。 登山道は白樺が目立つ雑木林の中を登って行く。黄色・紅色の秋の色が鮮やかだ。空気はキリリと冷えて清々しい。この日私にとって収穫だったのは、「高妻山」を初めて視認したことだ。深田久弥の百名山に選ばれていても、幾度となく北信州を旅していても、戸隠連峰の最奥にある高妻山の姿を認めたことは、一度も無かった。事実、この高妻山は麓からはなかなか見えない。雑木林の坂道を登り、樹木の背丈が低くなった展望の良い笹原で、その高妻山の姿を見た。のこぎりの歯のような戸隠の稜線の右側に、高妻山は、より高く、すっくとピラミッド形の山体を天にもたげている。威風堂々とした山だ。あの山にも、きっといつか私も登ってみたい。 美しい紅葉が目を楽しませる しかし、好天はこの時迄で、いつの間にか麓からガスが湧き出し、視界を閉ざしてしまった。その後もガスが晴れることはなかった。山頂かと思われた飯縄神社のピークを過ぎて更に10分ほど進んだ処が標高1,917.4mの飯縄山頂上だ。11:07、麓からちょうど2時間。時々薄日が射すが、遠望は利かず。小広い山頂は、大勢のハイカーで賑わっていた。 我々も約1時間昼餐会を催し、往路を戻り、13:40に下山。帰路、中野市の長嶺温泉で汗を流して湯田中に戻る。 10月11日(日曜日) MKさんに良い天気だよ、と起こされる。昨日の午後とは空気の澄み具合が違う。皆で地図を広げて何処に行こうかと迷った末、志賀高原の笠岳(かさがたけ)を選んだ。所要時間もごく短いので負担も少ない。四季を通じて賑やかな志賀高原の観光ルートから一歩離れ、熊ノ湯から山田牧場方面に林道を辿ったところに、その笠岳は聳える。 8時前に車を出し、登山口に9時前に到着。土産物を売る小屋がある。ここから仰ぐ笠岳はとんがり帽子のような緑の山である。 山頂までの所要時間は僅か30分であるが、登りは急だ。そして、高所恐怖症の人ならば足のすくむような崖の縁も通るし、ロープや鎖で登る岩場もある。身体の前にぶら下げたカメラが非常に邪魔だった。 しかし、たどり着いた山頂からの眺めは、絶景であった。この笠岳の標高は2,075mで、飯縄山よりずっと高い。何の陰りもない空の下にはうっすらと雪化粧をした北アルプス連山が全て見渡せる。いつか私がたどった稜線、岩の峰、登り下りした尾根道が手に取るように見える。もちろん妙高連山をはじめとする越後の山々、浅間山、その奥の奥秩父山塊もシルエットに浮かぶ。極めて澄み切った秋の日本晴れだ。この胸のすくような展望を前にして感動しない人は、いないだろう。 遠く浅間山を望む 山頂で、大パノラマを眺めながら、しばらくティータイム。 まだ時間が早いので、車を志賀高原核心部に進め、高天原スキー場付近の、小高い山頂のリフト降り場近くに移す。芝生の草原で、ゆっくりアウトドア・クッキングして昼餐を楽しむ。しかし、展望は先刻の笠岳の比ではない。 その後、明日は仕事を休めないRSさんを長野駅まで送りがてら、善光寺詣でをして延命茶と七味唐辛子を購入。長野駅では、私の記憶にあるお寺の姿をした長野駅舎が跡形も無く消えていたのに驚いた。そして、全くありふれた駅の姿にひどくがっかりした。新幹線の駅舎のデザインは、もう少し気を利かせても良かったのではないか。 湯田中ではその夜、全国花火師の打上げ競技会が開催された。このような寒天下、夜店も出ているが、観客はごく少ないし、しかも日曜日の夜とは。わざと人の集まりにくい時期と曜日を選んだのか?長野人のやることは不可解なことが多い。しかし、我々は、高台にある高層マンション13階の暖かい部屋から、酒を飲み、焼肉を食べながら、至近距離の花火をしっかりと楽しませてもらった。 10月12日(月曜日) この日も快晴。8時過ぎ、湯田中を出発して、再度志賀高原に上る。もう一度パノラマを満喫して、草津を経て帰郷しようというもの。 横手山ドライブインからは、昨日登った笠岳がスマートな烏帽子の形を見せていた。その背後には北アルプスが威容を誇る。子供の頃から志賀高原には幾度も来たが、これほどの澄んだ快晴は記憶が無い。 最後の仕上げ(のつもりだったが)は、白根火山駐車場から一息登った逢ノ峰でのランチタイムである。暖かいカレーうどんを食べた。そして、満腹になった。どうせなら、本白根山を一周して来ようかと、腹ごなしを兼ねて、せっせと3人で周遊コースを歩いた。さしもの二日間続いた好天も、この頃から少しずつ陰りが見える。遠景が少しぼやけてきた。しかし、気持ち良く本白根周遊道を一周した。 草津温泉で汗を流し、帰路につく。この三日間、願っても無い好天に恵まれ、素晴らしい北信州の旅であった。これまで幾度も通った筈の地で、初めて見たものが多い旅だった。■
1998年10月9日(金曜日) 10月10日(土曜日) 10月11日(日曜日) 10月12日(月曜日) |