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Data No. 127 |
データ: データ@: 紅葉の白駒池 データA: 真夏の猛暑を逃れて |
麦草峠〜丸山〜高見石〜ニュウ〜白駒池 |
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データ@: 2度目周遊日 2012年10月6日 森と湖、錦秋の北八ヶ岳周遊に 北八ヶ岳は、主に夏〜秋の季節に、過去幾度か、色々とコースを変えて歩いたものだ。このエリアは豪快な高山や岩稜があるわけでもないが、広大な苔むした原生林が、何とも言えない不思議な魅力をかもし出す。今年も、夏の猛暑がやっと収まり、秋が深まり、清涼な山の雰囲気に浸りたくで、連休初日に出かけてきました。もちろん渋滞を敬遠し、前夜出発、登山口の麦草峠駐車場にてマイカーホテル宿泊で。歩いたコースは下記データAのショートカットですので、詳しい記述は止めておき、写真主体の掲載とします。 素晴らしい北八ヶ岳の秋を堪能して、麦草峠に帰着したのは、まだ朝の8時半でした。それでも、R299を佐久方面に下り始めると、白駒池駐車場は、空き待ちをする車で両方向からの大渋滞で、通過車両は、係員が無線を使って交互通行でした。このような季節に、北八ヶ岳の紅葉狩りに行かれる方は、ぜひこの混雑と渋滞には気をつけてください。■
=================================================================================================== データA: 初回周遊日 1995年8月11日〜12日 猛暑を逃れ、麦草峠に 会社の夏休みが始まった。金曜夜、一目散に帰宅して山行準備。21時過ぎ、車でFK宅に立ち寄り、一路北八ヶ岳へ向けて出発。旧盆帰省ラッシュの関越・上信越道を進み、佐久ICから南進し、R299に右折する。入間と諏訪を結ぶR299は、上信国境付近が整備されれば入間からはもっと便利になるだろう。 この国道は、一気に山を駆け上がり、高原の別荘地を越えて、登り切った麦草峠では標高2,100mに達する。高速道を降りてから車内冷房を切ってあったが、山を上がるに連れて寒くさえなった。昨日までの猛暑が嘘のよう。白駒池の有料駐車場に車を休める。1:20、ビールを飲んで車中泊。 さわやかな北八ヶ岳山中に 翌朝、外はかなり冷えこんでいた。7:00、山に向かって出発。天候はまずまず。まぶしい朝日に身体を温められ、麦草峠に登る。峠付近は明るい緑の草原になっているが、登山道に足を踏み込むと、いきなり鬱蒼とした樹林帯になる。シラビソ、モミ、ツガ等の原生林だ。大きな岩がゴロゴロしている斜面に樹木が生い茂り、根が張って大きくなると地面から浮いて倒木となる。競って太陽の光を奪おうと、樹木が背伸びをする中で、華奢な若木は生き残りが出来ない。陽の光がほとんど当たらない地表はびっしり苔に覆われている。これがこの山域の大きな特徴である。 「幽玄な原生林の魅力」とはいえ、薄暗い樹林帯の中は決して気持良いものではない。時たますれ違う登山者を見るとほっとする。ピークをひとつ越えて一旦下った所から、丸山への急登が始まる。それも僅かで、頭上に青空が広がったと思った処が丸山山頂だ。標高は2,329.6m。展望はほとんど無い。立ち枯れの樹木が非常に多い。 丸山から左側にカーブしている急斜面を下る。次の目標の中山が全山原生林に覆われて、どっしりと控えている。今日は暗い林の中をかなり歩かされそうだ。約20分の下りで、丸山と中山の鞍部にある高見石小屋に到着。 早速高見石に登ってみる。こんな鬱蒼とした原生林の中に、一体どうやってこのような巨岩の堆積が出来たのだろう。軽いロッククライミング気分で岩のてっぺんに立つと、息を呑む風景が待っていた。緩やかな起伏を持って地平線まで続く原生林のど真ん中に、白駒池が鏡のように満々と水を湛える。腕の良い芸術家が描いた風景画のよう。角張ったものの無い、優しい大自然の造形であり、太古から変わらぬ、人間の手が加えられていない美しい姿である。 きれいな風景を眺めながら、遅い朝食をとる。巨岩が積み重なった場所だけに、水平な場所が無く、岩の隙間に物を落とすとそれっきりになる。注意を払いながらサンドイッチで腹ごしらえをする。 この高見石から中山頂上までが、今日で一番辛い登りだ。変化の乏しい暗い林の中をじっと我慢で一時間ほど登ると、明るく開けた展望台に出た。南側には双耳峰の天狗岳が高く聳え、北側には北横岳から縞枯山などの北八ヶ岳の核心部が見渡せる。また、この付近ではシャクナゲの咲き残りも見た。 この頃から天候が怪しくなってきた。天狗岳の東側に雲が湧き、積乱雲らしきものも湧いている。歩くピッチを少し上げる。展望台からほんの5分で標高2,496mの中山山頂である。展望は無く、すぐに出発。縦走路を南に下り、鞍部から左に曲がって「ニュウ」を目指す。 縦走路を外れると人の数も更に減った。痩せた稜線を下って行く。「ニュウ」という奇妙な名前の山は、これまで自分の目で確かめたことは無いので、行く手に見える幾つかのピークのどれがそうなのか分からない。中山からかなり下ってきたのでは、と思う頃ようやく道は登り返しとなり、狭い尾根を歩くと突然岩がごろごろ積み重なったピークが現れた。人の話し声がするので、そこがニュウの山頂らしい。 ニュウから白駒池を見下ろす ニュウの山頂直下は段差の大きな岩を登る。FKさんは足がつりそうで、「ここで待っているから、ひとりで行ってきて」というので、岩を乗り越えて頂上に立つ。思ったより眺めが良い。頂上の南側は断崖絶壁で天狗岳が良く見える。北側には白駒池から縞枯山方面が手に取るように見渡せる。FKさんに「眺めがいいよ」、と声をかけると、重いザックを置いて、ようやくよじ登ってきた。これで無事に、予定していたピークの全てを踏破。 これで今日は登りが無くなった。初めてビールを開ける。心配していた空模様は再び回復し、薄日も射す。FKさんの疲労回復を兼ねて大休止。今日は山の標高差が少ないから楽だろうと思っていたが、やはり三つの山の上り下りは、少しきつかったかもしれない。 静かな池の畔でリラックス 休憩後、白駒池へ向けて下山にかかる。僅か一時間であったが、石がごつごつした硬い地面なので、足の裏が疲れた。白駒池の畔は、もはや山男、山女の世界ではなく、観光客が闊歩し、土産物屋が店を広げる「下界」であった。それでも、駐車場からは多少なりとも歩かなければならない場所なので、それほど軽薄な雰囲気ではなかったのが救いだ。 池畔で、ムスカデの白ワインを開け、フカヒレスープを作る。山を降りた安心感と満足感で、格別の美味。そして、15:00、ほろ酔い気分で駐車場に帰着。当然、直ぐに車を運転などしない。土産物屋を物色し、着替えを済ませ、昨夜のままシートを平らにした車の中で、毛布を腹にかけて、ゆっくりと昼寝。これがとても気持ち良かった。リアハッチを開けたまま、山の乾いたそよ風を入れて、しばらく熟睡。夏の陽がようやく西に沈もうという頃、「アイテテテテェ〜!」と声を上げるFKさんの気配で目が覚めた。ああ、今日もやっぱり足を攣らせたか...。太ももを擦るようにマッサージをしたら、ようやく回復してくれた。 ワインの酔いもすっかり醒めて、夕刻の山道を下る。佐久市内の「美笹温泉センター」で、ゆっくりと山の汗を流す。夏休み初日、下界の暑さを忘れて静かな森と湖の旅を満喫した。都会に戻るとべたっとまとわりつくような湿気が不快である。森の湖の畔で飲んだワインと、森の駐車場での心地よい昼寝。これが今回の山行で一番記憶に残りそう。■ 8月11日(金曜)〜12日(土曜)
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